name: codex-multi-agent description: "マルチエージェントでタスク分解・委譲・並列実行・結果統合を行うための共通運用スキル。Use when: 「マルチエージェントで進めたい」「並列で進めたい」「サブエージェントに任せたい」「複数 agent で調査/実装/レビューしたい」。Claude Code / Codex のどちらでも使える共通原則を定義し、末尾にツール別の読み替えを置く。"
Multi-Agent Operating Guide
複数 agent を使って作業するときの共通運用ルール。
このスキルの中心はツール依存の操作手順ではなく、次の判断基準にある。
- いつ委譲するか
- どう分割するか
- 何を並列化してよいか
- 主担当がどう統合するか
Iron Law
今すぐ主担当が自分でやるべき作業は委譲しない
- 直後の意思決定に必要な調査や編集は主担当が自分で行う
- サブエージェントには、独立して進められる具体的なタスクだけを渡す
- 委譲は目的ではなく手段である。分割すると遅くなるなら分割しない
使う場面
- 実装と調査を並列で進めたい
- フロントエンド / バックエンド / テストを役割分担したい
- 読み取り専用の影響調査を別 agent に切り出したい
- レビューや検証を独立した agent に任せたい
- 大きなタスクを分割して、最後に主担当が統合したい
使わない場面
- 単純な 1 ファイル修正
- すぐに主担当が判断すべき設計変更
- 強く結合した変更で、分割すると手戻りが増える場合
- 「とりあえず並列化したい」だけで、独立タスクがない場合
Step 1: 主担当が先に決める
委譲前に、主担当が以下を自分で確定する。
- ユーザー要求の要約
- クリティカルパスの特定
- 並列化できる独立タスクの抽出
- 自分が今すぐ着手する作業の決定
ここが曖昧なまま委譲しない。
Step 2: タスクを分解する
サブエージェントに渡すタスクは、次の条件を満たすものだけにする。
- 入力が明確
- 完了条件が明確
- 変更範囲または責務が明確
- 主担当の直後の作業をブロックしない
良い例:
- 「
app/admin配下でこの UI に関係する既存パターンを 3 点探して報告する」 - 「Laravel 側の既存 API とテスト配置を調査し、変更候補ファイルを列挙する」
- 「この 2 ファイルだけを担当して型エラーを直す」
悪い例:
- 「いい感じに全部進めて」
- 「必要そうなものを全部見て実装して」
- 「まず調べて、必要なら設計して、実装して、レビューして」
Step 3: 役割を選ぶ
まず役割で考え、ツールごとの agent 名は後で割り当てる。
| 役割 | 使いどころ |
|---|---|
| planner | 要件整理、タスク分解、依存関係整理 |
| researcher | 既存コード調査、影響範囲調査、読み取り専用分析 |
| frontend-dev | UI / コンポーネント実装 |
| backend-dev | API / ドメイン / リポジトリ実装 |
| database | DB スキーマ、マイグレーション設計 |
| tester | テスト設計、テスト追加、検証観点整理 |
| debugger | 不具合原因調査、再現条件の切り分け |
| reviewer | セキュリティ、性能、品質レビュー |
| docs | ドキュメント整備 |
| ops | Docker / CI / インフラ運用作業 |
迷ったら:
- 調査は
researcher - 実装は該当ドメインの
*-dev - テストは
tester - 計画は
planner
Step 4: チーム規模を決める
必要最小人数で始める。人数を増やす基準は「仕事量」ではなく、独立した責務があるかどうか。
ここでの人数は、主担当 を含む総人数の目安を指す。
reviewer は抽象ロールであり、必要に応じて 1 agent でも複数 agent でもよい。ツール別の実体への割り当ては末尾の Tool Mapping を使う。
- 小規模(2-3 agent): 調査 + 実装、単機能修正、局所的なレビュー
- 中規模(3-4 agent):
frontend-dev/backend-dev/testerの並列、または調査 + 実装 + レビュー - 大規模(4-5 agent):
plannerを含めた設計整理、複数レイヤーの実装、独立レビューの同時進行
増やしすぎの兆候:
- 各 agent の担当範囲を 1 行で説明できない
- 同じファイルや同じ意思決定を複数 agent が共有している
- 主担当が統合よりも調整に時間を取られている
迷ったら、1 段階小さい規模から始める。
Step 5: 並列化の判断
並列化してよいのは、互いに独立していて、成果物の衝突が小さいタスクだけ。
並列化しやすい組み合わせ
researcherに調査を任せつつ、主担当が別の読み取りや軽い実装を進めるbackend-devとfrontend-devが API 契約済みの範囲で並列実装する- 実装と
testerのテスト観点整理を並列で進める - 実装後に
reviewerへ独立レビューを出す
並列化しにくい組み合わせ
- 同じファイルを複数 agent が触る
- API 仕様未確定のまま frontend / backend を同時着手する
- 設計未確定のまま複数 worker に実装させる
Step 6: 委譲プロンプトの作り方
各 agent には、最低限以下を渡す。
目的:
- 何のための作業か
担当範囲:
- 読み取りだけか、編集ありか
- 対象ファイル/モジュール
完了条件:
- 何を返したら完了か
制約:
- 既存パターン準拠
- 触ってよい範囲
- 他 agent の変更を巻き戻さない
コード変更を任せる場合は、担当ファイルを明示する。
あなたの担当:
- `app/admin/src/...`
- `packages/shared-components/...`
注意:
- あなたは単独作業ではない
- 他者の変更を revert しない
- 変更したファイルパスを最後に列挙する
Step 7: 運用ルール
- 具体的で自己完結した依頼だけを渡す
- 書き込み担当のスコープを明示する
- 同じ未解決タスクを重複委譲しない
- 既存 agent を再利用するのは、その文脈が活きるときだけ
- 待機を増やさず、待ち時間は主担当が別作業を進める
- 結果統合後、不要になった agent は閉じるか運用上の完了状態にする
推奨パターン
1. 調査 + 実装
主担当:
- クリティカルパスの実装を開始
researcher:
- 既存パターン、影響範囲、変更候補を調査
2. フルスタック並列
planner:
- 変更単位と依存関係を整理
backend-dev:
- API / UseCase / Repository を担当
frontend-dev:
- API 契約に基づく UI 実装を担当
tester:
- 受け入れ条件に沿ったテスト観点を整理
3. 実装 + 並列レビュー
主担当または implementation owner:
- 実装を完了
reviewer:
- セキュリティ / パフォーマンス / テスト不足を確認
出力フォーマット
必要に応じて、委譲前に次を短く整理してから実行する。
チーム構成
| 役割 | 担当 | スコープ |
|---|---|---|
| planner | 依存整理 | 計画のみ |
| backend-dev | API 実装 | バックエンド |
| frontend-dev | UI 実装 | フロントエンド |
| tester | テスト観点整理 | テストのみ |
依存関係
Task A: API 契約確定
Task B: バックエンド実装
Task C: フロントエンド実装
Task D: テスト確認
A → B
A → C
B, C → D
統合時のルール
- サブエージェントの結果を鵜呑みにせず、主担当が最終判断する
- 競合や設計不整合は主担当が解消する
- 最終報告は、誰が何を担当したかではなく、ユーザー成果を中心にまとめる
アンチパターン
- 主担当が空になり、待機ばかりする
- 曖昧な依頼を複数 agent に投げる
- 直列で十分な作業まで無理に並列化する
- 同一ファイルを複数 worker に触らせる
- レビュー結果を統合せず、そのまま羅列する
Tool Mapping: Codex
Codex では、役割を次のように割り当てる。
| 役割 | Codex の agent |
|---|---|
| planner | project_planner |
| researcher | explorer_agent |
| docs | documentation_writer |
| skill-design | skill_designer |
| conductor | workflow_conductor |
| orchestrator | orchestrator |
上記は PlanGate フレームワークの標準構成。 プロジェクト固有の specialist agent(frontend, backend, tester 等)は導入先リポジトリで追加する。
Codex での代表的な操作:
- 新規委譲:
spawn_agent - 継続指示:
send_input - 必要時のみ待機:
wait_agent - 不要になったら終了:
close_agent
Tool Mapping: Codex (Team/Task)
Codex では、役割を既存の Team / Task 運用へ読み替える。
- チーム設計・メンバー構成は
setup-teamの手順に読み替える - 役割名は
researcher,backend-dev,frontend-dev,testerなどのまま使ってよい - Team / Task ツール上の member 種別や owner 設定は、上の役割表を基準に割り当てる
Codex 側では、ツール固有のチーム操作は setup-team を参照する。
関連スキル
setup-team: Codex の Team / Task ベース運用subagent-driven-development: 実装タスクを委譲して二段階レビューを回すときに併用